Kind Regards。

英国ネタをこつこつ載せてまいります。

Traffic & Transport (交通編)

前回から間が空きましたが、ヒースロー空港に到着してから、ロンドン中心部までどうやって移動するのが一番いいのでしょうか?

以前にもご紹介したとおり、地下鉄(underground)を使うメリットというのは値段が安いことぐらいしかなく、大きな荷物を抱えてホテルまで移動するにはちょっと不向きです。かといって、タクシーだと料金も高くなりがちですし、乗り心地の面でもイマイチすぎる・・・。

ということで、個人的にもオススメしたいのは、やはり「Heathrow Express」という快速電車です。

これはその名のとおり、ヒースローのターミナルからロンドン市内までをダイレクトにつなぐエクスプレス電車。

「In 15 minutes, every 15 minutes」 (15分で到着、15分おきにやって来る)
というのが売りで、確かに移動時間と待ち時間が少なくて済むというのはとてもポイント高いです。


↓ こんなメルセデスっぽいロゴが目印

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チケットの値段は、片道(single way)で21.50ポンドです。
ただしこれは事前にオンライン、チケット窓口、チケットマシンで買った時の値段。
乗ってしまってから車掌さんから買うこともできるのですが、その場合は26.50ポンドに値段が上がってしまうので気をつけましょう。(たかが5ポンド、されど5ポンド。日本円に直すと1,000円近くになりますからもったいないです)

これに乗ると、空港の他のターミナルに停車する以外は、終点である「パディントン」(Paddington)という駅までノンストップで走ります。このパディントンまで出てしまえば、もうロンドンの中心部ゾーンですから、そこからホテルまでタクシーを使ったとしても時間・料金共に知れています。
(「くまのパディントン」でも知られる、あのパディントンです)

このヒースロー・エクスプレス。空港からの快速電車だけあって、ちゃんとスーツケース置き場もありますし、車内もきれいで快適です。車窓からの眺めが良いとは言えませんが、移動と割り切ってしまえば早くてラクな方がいいでしょう。



さて、パディントンの駅に着いて、どうするか?
この駅は郊外の町とロンドンをつなぐ電車(地上を走るoverground)の駅となっているだけでなく、地下鉄の駅でもあるので、ここからundergroundで移動することもできます。


↓ 地下鉄の路線図。見にくいですが、左上の方に「Paddington」という駅が。
  overgroundの駅は赤いマークがついています。

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けれど、Heathrow Expressでかなり距離を稼いだとはいえ、この先荷物を引きずる労力が待っていることは変わりません。
それならばここからはロンドンタクシー「ブラックキャブ」を使う方が賢明でしょう。タクシー乗り場(taxi rank)は到着ホームからエスカレーターを上がったところにあったはずです。


時間、お金、労力。
どれをセーブしたいのかは人それぞれかもしれませんが、この「Heathrow Express&タクシー」の合わせ技が一番バランスも良く、効率的な方法ではないでしょうか。

ちなみに「Heathrow Connect」(ヒースロー・コネクト)という電車もあって、これはヒースロー・エクスプレスの弟分のようなもの、空港とパディントン駅をつなぐ準快速の電車です。間にいくつか停車駅があって、「30分で到着、30分おきにやってくる」という感じです。


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地下鉄のトピックスが出てきたので、イギリス旅行の注意点ということでちょっとだけ補足を。


ロンドンの地下鉄(Underground)の駅に行くと、「Mind the gap, please!という、お決まりのアナウンスを聞くことができます。

これはどういう意味かというと、「ホームと車両の隙間にお気を付け下さい」。


Gap」という単語は日本でも普通に使いますよね。「理想と現実のギャップが大きい」とか「あのギャップがたまらない!」とか・・・。
Mind」は「~に気をつける、~を気にする」という意味。

ちなみにこの「Mind」、昔学校の英語のテストで「Would you mind ~ing? というのが出てきたように、イギリスでも人にお願いをするときにとてもよく使う表現です。

ここで注意したいのが答え方。
YESかNOかで混乱してしまいそうですが、「お気にされますか?」と聞かれているので、お願いを聞いてあげるのであれば答えは「No」になります。「No, not at all.」とか「No, please.」などと言えますね。

「気をつける」という時も「Mind」ですが、アメリカでは「Watch」の方をよく使うので、たまにこのアナウンスを聞いた観光客がクスクス笑っているのを目にすることも・・・。アナウンスの言葉自体にもうギャップがあるってことでしょうか。


で、このホームと車両の隙間なのですが、イギリスの服のMサイズが日本のLサイズなのと似ていて、やっぱりそこはイギリスレベルの「スキマ」であり、油断できません。

駅によっては、かなりカーブしたまま停車することもあります。車両の端っこのドアから乗り降りしようとすると、オトナがすっぽり落ちてしまいそうなほどのギャップが空いているので、足元には本当に注意しましょう。


↓ ちゃんとホームの床にも書かれています。

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ところで、つい最近も日本でカフェに入った時に、
「店内でお召し上がりのお客様は先にお席をお取り下さーい!!」と、半分怒ってるんじゃないかという勢いで店員さんに注意されました・・。

「座れないなら適当に立ち飲みするから別にいいのに」って思うのですが、もうある種のルールみたいになっている感じです。まあ、何か私物を置いて席を取れる、というのはまだまだ日本が安全な証拠でもあるので、それはそれでいいことなのでしょうか。

イギリスも比較的安全な国ですが、私の周りでも、空き巣にあったとか、スリにあったとか、たくさんの事件を聞きますし、たとえちょっとした時間であっても、バッグやカメラや携帯なんかを無防備に手放してしまうのはやめましょう。

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ヒースロー空港トピックスの続きです。

おそらくヒースローからロンドン市街への移動に、多くの人が選んでいるであろう、④の「地下鉄」。

これって本当に良い方法なのかを考えてみましょう。

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(ちょっと見にくいですが)上の案内板にもあるように、地下鉄のことをイギリスでは「Underground」(アンダーグラウンド)といいます。「Tube」(チューブ)という愛称でも呼ばれますね。

東京都心なんかの場合、JRと地下鉄の合わせ技で目的地まで行くことが多いですが、ロンドン市内の移動と言えば、主役はとにかく地下鉄
Overground」(オーバーグラウンド)とも呼ばれる地上の電車は、ロンドン郊外の町と中心部を一気につないでしまうエクスプレス的な存在であり、それぞれで役割分担がハッキリしているようなイメージです。


という事情があるので、自分が泊るホテルの最寄り駅をガイドブックなどでチェックしてみると、そこにはおそらく(ほぼ100%)地下鉄の駅が載っていることでしょう。
これが、多くの人がヒースローからの移動に地下鉄を選んでいる理由じゃないでしょうか。


(↓のようなマークが地下鉄の目印。目立つのでわかりやすいですね)

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確かに、ホテルの最寄駅までリーズナブルに連れて行ってくれるロンドン地下鉄。
一方で、地下鉄の最大のデメリットは、「荷物の持ち運び」でしょう。

ほとんどの人は大きなスーツケースを抱えているでしょうし、これをガラガラと引っ張っていくのは結構な仕事。「地下」ということは、乗り降りの際にはそれなりに上下移動もあるということです。


あと、ヒースロー空港とロンドン中心部をつないでいるのが、「Piccadilly Line」(ピカデリーライン)という路線で、これが結構ボロイです。

ただでさえカマボコ型で狭く感じるロンドンの地下鉄。
座席も狭いですし、地下鉄ですからスーツケース置き場などもありませんし、大きい荷物を脇に置いて座ろうと思ったら、必然的に端っこの席しかありません。

あとこの路線は途中の停車駅がやたらと多いのも特徴で、結局中心部まで行くのに1時間近くかかったりするので、決してスピーディーな方法でもありません。

例えば、下の「Holborn」という駅。(ロケーション的には「大英博物館」の近く)
仮にこのあたりにホテルを取ったとすると、ヒースロー空港から出発して、間に20駅ほども停まることになるわけです。


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百歩譲って、このピカデリーラインで目指す駅に直接行ける人はまだいいですが、乗り換えのある人はまた大変です。ただでさえ勝手のわからないところを、スーツケースでゴロゴロと・・・。途中、階段を登らないといけない時もあることでしょう。


「ヒースローから地下鉄で移動するのは安くて良い方法だ!」のように語られることが結構ありますが、私に言わせれば、地下鉄を使うメリットとして挙げられるのは、逆に安いことしかありません

節約最優先の人や、学生さんなど若い人たちやフットワークに自信ある人たちにはいいでしょう。けれど、少し出費はあってもストレスのない旅をしたいと考える人たちや、熟年旅行、新婚旅行、女性のひとり旅etc・・・といったシチュエーションで、この地下鉄をオススメする気にはならないですね。

しいて言うなら、車に比べれば時間が読みやすいというのはメリットかもしれません。
ただしそこはイギリスのスタンダード、信号やらなんやらで止まったりすることも多いので、時間どおりに着けるかどうかアヤシイと思っておいた方がいいです。


<地下鉄のメリット>
・コストは比較的安い (約6ポンド、1,000円ぐらい) ※ここでは細かな料金体系は省略。
・渋滞がない分、時間がまだ読みやすい。(でも色んな理由でよく止まるので、信頼もできない)

<地下鉄のデメリット>
・スーツケースの持ち運びに終始悩まされる。(乗り換え時、駅の階段、駅からホテルへの移動etc)
・停車駅(stops)が多く、意外に時間がかかる。 


ちなみに上のピカデリーラインで「Knightsbridge」(ナイツブリッジ)というのが、日本でも超有名な老舗デパート、「Harrods」(ハロッズ)の最寄り駅です。


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ロンドン・ヒースロー空港を予習してみよう」の続きです。

この空港トピックスは電子書籍の内容とも若干重なるのですが、はじめてイギリスに行かれる方には役立つかもしれませんので、少しこのブログでも触れてみたいと思います。


日本からイギリスへの直行便(direct flight)は全て、このロンドン・ヒースロー空港(London Heathrow airport)に到着します。さすが巨大な空港だけあって、ターミナルは5つもあり、どの航空会社を使うのかによって到着ターミナルも違いますから、注意しましょう。

基本的には、
ANA:ターミナル2
JAL:ターミナル3
BA (British Airways):ターミナル5
という感じです。


そして、「ロンドン・ヒースロー」という名前を聞くと、すごく都会にあるように聞こえてしまうのですが、まあ空港ですので、ロンドンの外れの外れ、南西の端っこに位置しています。
大きな地図で見る

ここからロンドンの市街地まで出ようとすると、車で1時間弱、高速の電車で20~30分ぐらい。
感覚的には羽田空港から東京都心に向かうイメージにすごく似ていますね。



さて、旅行会社のツアーに頼らない場合、いざ空港に着いてから、どうやって移動するのが一番いいのでしょうか?

思いつく選択肢を並べてみますと・・・

①ハイヤー ②タクシー ③高速鉄道 ④地下鉄 ⑤バス

(レンタカーという手も無くはないですが、これはかなり旅慣れた人用のオプションでしょう。)


ガイドブックなどではどれも並列に扱われている感がありますが、これって結構好き嫌いが分かれると思いますね。友達同士の旅行でも、こういうので意見が割れたりしたことないでしょうか?

年齢とか、人数とか、フトコロ事情とか、価値観とかで全然違ってくるものの、一般的には②~④がポピュラーでしょう。(私は⑤にチャレンジして、ちょっと後悔しましたが・・)
とにかく、イギリス滞在の一番最初のステージだからこそ、できれば無理をせず、気持ちよくスタートを切りたいものです。


まず①の「ハイヤー」というのは、空港の到着口のところで、名前が書かれたカードを持って運転手さんが待ち構えているというアレです。
到着ロビーで無事に会えれば、あとは付いていけばいいだけなので、ラクと言えば一番ラク。日本からも予約できたりする業者もあるようなので、着いてから何も心配したくない人には良いかもしれません。と言いつつ、はじめて訪れる人が自分でハイヤーを手配するのって、あまり聞かないような気もします。

値段はさほどタクシーと変わらないと思いますが、車はメルセデスとか、それなりにいいのが来るはずなので、②と違って乗り心地はいいでしょう。

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↑ これはターミナル5の到着口。ハイヤーを予約していた場合でも、この程度なら自分のドライバーを探し出すのも苦はなさそうです。ただし、ターミナル3はかなり混雑してますね。



次に②のタクシー。
ロンドンでタクシーと言えば、あの有名な「ブラックキャブ」(Black cab)のこと。
コスト的には一番高くつく選択肢であり、ロンドン中心部まで行くなら50ポンド(9,000円程度)ぐらいは覚悟しておかないといけません。

ハイヤー同様、荷物の持ち運びからすぐに解放されるというのはメリット大ですし、せっかくならロンドン名物のタクシーに乗ってみたいという誘惑もありますし、景色を眺められるというのもポイント高いです。

しかし、このブラックキャブの乗り心地はとても快適とは言えず、結構ガタンガタン揺れるのです。これに30分以上乗っているのはちょっとお尻が痛くなってきますし、車酔いしやすい人などは向いてないような気がしますね。



タクシー乗り場(taxi rank)は、黄色い案内版に沿っていけば、すぐに見つかります。
↓の写真のように、乗り込む前に、助手席(passenger seat)の窓から行き先を告げましょう。

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<タクシーのメリット>
・重い荷物からスグに解放される。
・ロンドン名物「ブラックキャブ」に乗って、いきなり観光ムードを味わえる。
・道中、景色を楽しめる。 (しばらくするとさすがに飽きますが・・・)
・道に迷う心配なし。

<タクシーのデメリット>
・地下鉄などに比べると、高い。 (円換算で1万円ぐらいか)  
・乗り心地悪し。


ちなみに、ヒースロー空港のホームページにも書いてますが、空港のタクシーの客引きなどに付いていってはいけません。正規のブラックキャブのドライバーというのは、そんなことはしませんから。


■イギリスのタクシー(taxi)は「black cab」。予約して来てもらうハイヤータイプのものは「mini cab」と言います。
■タクシー乗り場(taxi rank)
■助手席(passenger seat)、運転席(driver seat)

いつだったか、イタリアからヒースローに向かう飛行機の中で、たまたま年配の日本人の女性と席が隣になったことがあります。

最初は一人で旅行されているのかと思いきや、どうも旦那さんとたまたま席が離れてしまったようで、
「旦那は後ろでイタリア人の若い娘と隣になれて楽しんでるようだから、私もいいのよ!」と、イタリア的で、開放的な発言が・・・。一体何をされるのかと思いましたが、心配をよそに、いろいろ普通のおしゃべりを楽しむことができました。

自分にとってはまだまだ先の話ではあるものの、リタイアして自由になってから海外を旅してまわるというのは、やっぱり楽しそうだなあ、とこの時思いましたね。
もちろん、そのためにはある程度経済的な余裕もないといけないので、なんとか頑張りたいところです。


ちなみに、私が子供の頃には海外旅行に行くという習慣などは全くなく、周りでもそんな話をほとんど聞いたことがなかったですね。海外というのは別世界のVIPな人たちが行くものだ、というイメージをずいぶん長い間持っていたような気がします。
今や年末やゴールデンウィークにもなると、大人のみならず、普段学校や塾でストレスを抱えた子供まで、「たまには羽休めを・・・」とテレビで堂々とコメントしていたりするわけですから、これは負けていられません。



さて、「イギリスの原風景を求めて・・・」などというと何かカッコイイですが、イギリスに着いてから、一番最初に私たちが目にするイギリスの風景はイヤでも空港です。

旅慣れた人は別として、海外は初めてという人だってそれなりにいるわけで、巨大なヒースロー空港に着いた時に、いったいどんな感じなのか?あらかじめ写真で見ておくと、安心かもしれません。


飛行機から降りると、黄色い表示板にしたがって「Arrivals」の方に向かって歩いていきます。

すると、この人だかりコーナーに突き当たることになるでしょう。これが以前の記事にも書いた、悪名高いイギリスのパスポート・コントロール。飛行機に預けた荷物を受け取る前にここを通過しないといけません。

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日本人は「All other passports」の方に進んでいき、ここでパスポートと記入済みの「入国カード」(immigration card)を提示し、入国審査を受けることになります。タイミングにもよると思いますが、30分待ちぐらいは全く珍しくありません。

出張などの場合は、勤めている会社の名前や、職種を聞かれたりすることはあるようです。
Who do you work for?」 これは勤め先を聞く時のお決まりの言い方で、知っておいて損はありません。

旅行の場合は別に突っ込まれることはないでしょう。ただ、知り合いや友人のイギリス人を訪ねてきたとか、余計なことを言うと、「ずっと滞在するかもしれない」という疑念を掻き立てることになるので、必要最小限に。



これが終われば、荷物のピックアップ。
普通に考えれば、この段階ではもうリラックスしていいはずなのですが、やはり稀に荷物の紛失(lost luggage)があるので、困りものです。
私の場合は、荷物が一向に出てこず、新年早々ここで1時間ぐらい待ちました・・・。

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そして、税関(customs)。
まるで信号のようですが、特に申告するものがなければ、緑の出口からそのまま出ていけばいいだけです。

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たまーに係員に引きとめられて、検査されている外国人を見かけたりします。あれは荷物を全部引っ張り出されるわけで、たまらないでしょうね。


税関ではありませんが、ヒースローの搭乗セキュリティチェックで、「マイナスイオン歯ブラシ」の金具で引っかかって、トータル手荷物検査を受けたことがあります。ただでさえ列で待たされて時間もないのに、「分解して」と言われて、これにはさすがにキレてやりました。
今考えれば、そんな気の利いた歯ブラシはイギリスにはありませんし、係員の判断はわりと正しかったのかもしれませんが・・・。

■ヒースロー空港(Heathrow airport)
■入国カード(immigration card)
■荷物の紛失、ロストラゲッジ(lost luggage)

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