Kind Regards。

英国ネタをこつこつ載せてまいります。

Life & Stay (生活&滞在編)

人それぞれ苦手なモノというのは違います。

ヘビがダメだという人はサソリやクモは大丈夫だったりしますし、逆も然り。
さすがに長時間のフライトが好きだという人はあまりいないでしょうが、
「12時間のフライトなんて、映画6本見たら着くからね」と、あまり苦にしない人たちも結構いたりするのです。


さて、そんな遠いイギリスと日本の時差は9時間あります。
ただし、イギリスで導入している「サマータイム」の間は8時間に。

このサマータイムというのが結構クセモノで、1時間時計を進めたり、戻したりしないといけないので要注意。

イギリスでは
3月の最後の日曜日の午前1時に時計を1時間進めて、
10月の最後の日曜日の午前2時に時計を1時間戻すべし

というのがルールです。


なぜサマータイムが7ヶ月間なのかよくわかりませんが、これをうっかり忘れたりすると、当然自分の時計と実際の時刻が1時間ずれてしまうので、ちょうど境目のタイミングでイギリスに行くという方は気をつけましょう。
約束の時間より1時間早く着いてしまった!ぐらいならまだいいですが、逆だとマズイこともあるかもしれません。



時差のお話に戻りますと・・・

イギリスの標準時に比べて、日本の方が時間が進んでいますから、もし日本時間で9月20日の朝7時だとしたら、イギリス時間ではまだ9月19日の夜23時ということになります。

なので、日本からイギリスへとフライトする時は、過去に向かって飛んでいるようなものであり、出発した日と同じ日に到着することができるのです。


例えば、JALなんかを見てみますと、以下のようなフライトがあります。
羽田:11時20分発 ヒースロー:15時50分着

この場合フライト時間が12時間半とあるので、「11時20分」から数えて12時間半後というと、日本時間で「23時50分」。ここから時差の8時間を差し引いて(過去に戻って)、イギリス時間では「15時50分」となります。

この時差マジックによって、日本をお昼前に出発すると、その日の夕方にはもうロンドンに到着できるというお得な?スケジュールになるのです。


逆に、イギリスから日本へと帰る時にはどうでしょうか?
ヒースロー:19:15発 羽田:15:00着(翌日)

これもJALの例を見てみます。さっきとは反対に未来に向かって飛んでいるようなものであり、8時間が加算されることに。日本に到着するのはどうしても翌日になってしまうのです。


気をつけたいのが時差ボケ。(英語では「jet lag」と言います)

同じ日に着くというお得感もありますし、イギリスに到着してすぐにでも歩きまわりたい!という人もいるでしょうが、体内時計(body clock)はまだ日本仕様の「イギリスの時刻+8時間」なので、晩御飯を食べ終わった後にはもう眠くなってしまうのが普通です。これは実際に体験すると、結構ツライもの・・・。

そして、せっかくイギリス時間に慣れても、日本に帰った時にはもう一度これが待っているわけですからダブルパンチ。特に西から東への移動の方が大変だと言う人が大多数ですね。


ところがこの時差ボケに強い人というのもいて、うらやましくなります。
どうもこの人たちに共通するのは、「普段あまり寝なくても大丈夫な人」のような気がしていて、きっと私のように寝るのが大好きな人間は時差ダメージを受けやすいのでしょう。
食欲は無くても、出される機内食を食べていると、少し体内時計が調節されるとかいう話も聞いたことがありますが、どうなんでしょうか??


で、このややこしい時差ですが、「目に見えないイギリス名物」なのが、世界の標準でもあるイギリス標準時「GMT」(Greenwich Mean Time)でしょう。

有名な「グリニッジ(Greenwich)」というのは、ロンドン郊外の町。通称「DLR」(Dockland Light Railway)と呼ばれる電車に乗って20分ぐらいでしょうか。

P4060009


別に観光地としてオススメするわけでも何でもないのですが、写真のように巨大な公園のようになっているので、
丘の上からの見晴らしはとても良く、季節が良ければピクニックに良いかもしれません。


日本の明石が「子午線のまち」なら、このグリニッジはその親分のようなもの。「Home of time」と呼ばれたりします。


で、0度の線上では、お決まりのコレ↓。
線をまたいでの記念撮影で、休日に行くとすごい行列ができてたりします・・・。

P4060018



ちなみに、20世紀のテクノロジーで観測をすると、実はこのラインは100メートルほどずれているのだ・・・とつい最近BBCのニュースでやってました。
その100メートル先には、ただ小道沿いにベンチとごみ箱があるだけで、なんとなくシュールなお話です。


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「待つ」という行為が人生の一部を占めている・・・、イギリスはそれをちゃんと実感できる国です。

空港に着いて、日本人が一番最初に洗礼を受ける、あの悪名高い入国審査もそうです。
大して理由もなく一人一人にやたらと時間をかけますし、ゲートの前にできる行列(queue)がどれだけ長くなっても、係員が応援に駆け付けるということもしませんから、ちっともサバけません。


ラッシュ時の車の渋滞(traffic jam)も結構ひどいですし、よく引き合いに出されるバスや電車もそうです。ちょっとした遅れなどはもはや当たり前ですし、「接続」という言葉などあってないようなもの。


バス停には「10分おき」(every 10 minutes)などと表示しているくせに、運が悪いと10分待っても、20分待っても来ないことがあり、「いい加減にしろ!」と思った頃に、立て続けに2台やって来たりします。

ちなみにこの場合、バス停で待っていた人たちは「やれやれ」と先に来たバスに乗るため、前のバスだけやたらと混み始めます。後ろのバスは空き空きになるのですが、前のバスとなるべく距離を開けようと停止しまくるので、乗ってからも延々と待たされる羽目に・・・。
待たされた上、どっちに乗ってもストレスが待っているという最悪のサービスです。

確か日本で、市バスの運転手が勤務中にやむを得ず一時停車して公園のトイレに駆け込んだ、というのを地方紙が記事にしていたことがありましたが、別に乗客も誰ひとり不満は言っていないのに、わざわざそんなことを取り上げるなという感じですね。サービスが悪いのはいやですが、行き過ぎた「お客至上主義」もどうかと思います。



「待つ」ということで言えば、1年前、日本で新年早々、立ち往生を食らったのを思い出しました。
その時は有楽町のパチンコ店で火災があったとかで、東海道新幹線が全て止められたのです。それもお正月休みUターンラッシュのピークにですから、1年の中でも最悪のタイミングだったと言っていいでしょう。

有楽町というのは、東京駅から山手線でたったひと駅。歩いてもすぐなのです。
現場がそんなロケーションにありながら、出発駅、目的地などに関係なく、全ての新幹線が運転見送りとなったので、これはショックでしたね。信頼していた日本でもこんなことがあるのかと。

指定席を取っていたのに「無かったこと」にされてしまい、問答無用で払い戻し(refund)。みどりの窓口はその払い戻しを受けるだけで長蛇の列ができていました。私の後ろからは、ディズニーランドを諦めたらしい家族の会話が聞こえてきたり・・・。

状況もよくわからないまま、ようやく昼過ぎから徐行運転を始めた新幹線の自由席に飛び乗ってみると、今度は前がつかえて動きません。待ち時間も含めて、結局半日がかりで東京まで移動したのを覚えています。
12時間あれば、日本からイギリスまで移動できますね。


この時思ったのは、「わからないストレス」というのは結構大きいということです。

なぜ有楽町の火災で全部を止めてしまうのか?
あとになってから、消火活動も手間取り、さらには品川駅は折り返し運転ができる構造になっていないなどの情報を知りましたが、駅で待っている時には、いつまで経っても「消火活動が続いております」「情報を待っております」の繰り返し。何が起きているのか、いつまで待てば目処がつくのかも、さっぱりわからなかったのです。

同じ「待つ」のでも、イギリスの入国審査などは、一応自分の目で状況確認ができます。
「あいつらがスローペースなのがダメなんだ」とか「係員が少なすぎる」とか愚痴だって言えますし、何にも見えないところで「ただひたすら待たされる」というよりはまだマシでしょう。

ある程度待たされることも予測できますし、「何もせず待っているのが耐えられない!」という方は、携帯でも、ゲームでも、文庫本でも、何か時間のつぶせるものを用意しておくと良いかもしれません。


■行列(queue)
■渋滞(traffic jam)
■立ち往生する(be stranded)

前回の続きです。

イギリス版消費税は「VAT」(valued added tax)と呼ぶのでした。
2014年現在、税率(tax rate)は20%に設定されていますが、ベーシックな食料品、書籍、新聞、子供服など、
生活に必要なものにかかってこない点は日本と違っています。

なので、「日本は外国に比べて消費税率が低い!もっと引き上げるべきだ!」という主張は、大筋では理に
かなっていても、それだけではちょっと乱暴だということになるでしょう。


さて、「ぜいたく品(luxury goods)に課税する」という、このVATのコンセプト。
実際何に課税されて、何に課税されないか、ボーダーラインを探ってみると結構面白かったりします。
イギリスのスーパーなどで商品の値札を見ても、ただ金額が表示されているだけなので、そもそもそれが
税金対象になっているモノかどうか、パッと見ではわかりません。

ここで少しご紹介をば。
(※厳密には「0%税率(zero-rated)適用」ですが、ここではわかりやすく「非課税」とします。)


・肉や魚、野菜や果物、このあたりは大丈夫。基本的に課税されません。

・飲み物系は、ミルク、紅茶、コーヒーなどは非課税で、お酒やジュースは課税。ミネラルウォーターもなぜか
課税。「水道水(tap water)を飲め!」ということでしょうか。

・お菓子系はやはり「ぜいたく」とみなされるのか、スナックもスイーツも課税されるものが多いです。

しかし同じチョコレートビスケットでも、チョコチップは非課税で、チョコレートでコーティングされていると課税
これは使っているチョコレートのボリュームが重要ということでしょうか。
(試しに、オレオのチョコビスケットと、マクビティのDigestiveチョコビスケットを買って、レシートをチェックして
みたところ、前者は非課税、後者は課税でした・・・。)

他にも
・殻に入ったままのナッツは非課税で、殻から出ているものは課税。
・リンゴ飴(toffee apple)は非課税で、砂糖やチョコでコーティングされたフルーツは課税。

などなど

こうして見ると、同じスイーツでも、素朴なもの、手間のかかってないもの、イギリスの伝統的なお菓子etc
には税をかけない、というトレンドが何となく見えてきます。


イギリスの「歳入関税庁」(HMRC)というお役所が出している税のルールブックのようなものがあるのですが、
追いかけていくほどに迷宮の奥へと導かれていき、理解不能になっていきます。

もしこんな分類を日本でもやられたら、スーパー、コンビニなど、小売りで働く人たちはたまらないでしょうね。


■生活必需品(essential goods, essentials)、ぜいたく品(luxury goods, luxuries)
■免税(exempt)

この「消費税」(sales tax, consumption tax)、今日本でホットな話題の一つではないでしょうか。

日本では2014年4月から税率が8%へと引き上げられ、さらにここから第二弾としての増税(tax hike)を実施
するかしないかという分かれ目にあります。もし政府によってGOサインが出されれば、2015年10月から税率
が10%に引き上げられるというスケジュール。

・・・だったのですが、ここに来て増税の先送りが濃厚になってきています。
(politicalなことを別にすれば)理由はもちろん、景気への影響を気にしてのこと。


振り返ってみると、消費税が3%から5%になったのが1997年ですから、「5%時代」というのは実に17年
続いたわけです。

今年4月からの3%アップは、普通につつましく暮していれば大した負担にはならないはずですが、高級品
の買い控えは当然あったでしょう。増税前に日用品のまとめ買いをしたという話だってよく聞きましたし、
自分自身も日本でのショッピングにブレーキがかかるようになった感がありますから、単純にデータや算数
だけで語れる問題ではないでしょうね。
あまりにも5%の現状維持(status quo)に慣れきってしまったところへの久々の増税は、寝ているところに
氷水を浴びせるようなもので、国民心理的には結構なダメージだったのかもしれません。

そして、17年振りにショックを与えてから1年もしないうちに、次の追加増税をバーンと決定してしまえば、
さらに私たちの買い物欲を冷やしてしまうのは間違いないでしょう。

「そんなのは心理的なことじゃないか!」と言われそうですが、今の政府や日銀のねらいの一つは、まさに
国民の「期待」(expectation)を上向かせてデフレから完全脱却することにありますので、心理というのは
なかなか馬鹿にできないと思います。日本の財政の立て直しがいくら急務でも、景気が冷え込んでは元も
子もありません。


さて、イギリスにもこの手の消費税はちゃんとあって、その名も「Value Added Tax」、略して「VAT」と
呼ばれます。日本語に訳せば、「付加価値税」ですね。

この「VAT」はイギリス独自の税金ではなく、EUの法律によって加盟国での課税が義務付けられているもの。
ただしその税率は各国でコントロールしていて、現在イギリスは「20%」に設定しています。

「20%も!!」と思われるかもしれませんが、全てに課税されるわけではないところが日本との違いです
基本的には野菜や肉などの食料品にはかかりませんし、本や新聞も対象外。
「付加価値税」という名前のとおり、ぜいたく品に税が乗っかってくるというイメージでしょう。


■消費税(sales tax, consumption tax)、付加価値税(VAT, value added tax)
■増税(tax hike, tax rise)

前回、前々回とイギリスの所得税に関するご紹介をしたのですが、
ちょっと自分が誤解をしていたことがわかり、この記事で修正をさせて頂ければと思います。
(親切にメッセージを下さった方がいて、そのおかげで気付くことができました。この場を借りて、お礼と
 おわびを申し上げます。)


何かというと、日本とイギリスとでは、所得税の計算の仕方が違うということです。


日本の税率は、今の時点で「6段階」だとご紹介しました。(2015年から7段階に)

195万円以下:5%
330万円以下:10%
695万円以下:20%
900万円以下:23%
1,800万円以下:33%
1,800万円超:40%

例えば課税所得が500万円のケースだと、上のテーブルから税率20%(100万円)が課せられる
ことがわかります。


一方、イギリスの税率は3段階。

(※personal allowance差し引きのベース)
    1~31,865ポンド :20%
31,866~150,000ポンド :40%
    150,000ポンド超   :45%

例えば、所得が50,000ポンドのケースを考えてみますと・・・
まずは「personal allowance」の10,000ポンドが控除できるので、課税所得は40,000ポンドになります。
(ちなみに10,000ポンドを差し引けるこのallowanceも、所得が100,000ポンドを超えてくると徐々に減ってくる
仕組み。)

この次が問題で、40,000ポンドを上のテーブルで探すと「40%」のレンジに入るので、「一律40%もかけられる
のか」と思ってしまったのですが、そうではありません。
31,865ポンドまでの所得についてはあくまで20%が適用されて、それを超えた部分(8,135ポンド)については
40%を適用する
という見方をするのです。

これで実際に税額を計算してみると、
①31,865ポンド×20%=6,373ポンド ②8,135ポンド×40%=3,254ポンド  ①+②=9,627ポンド
と、一律40%で計算した税額16,000ポンドを大きく下回ります。
(実質的にはあんまり「セレブな」税率とは言えないですね)


つまりイギリスの税率表は、人を特定のレンジに選り分けるための表ではなく、人の課税所得を税率別に振り
分ける表であるということがわかります。

もちろんこのやり方であっても、中間層にとっては、所得が増えれば増えるほど、40%に絡め取られる部分が
増えますので、日本よりハードであることには変わりないでしょう。

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