Kind Regards。

英国ネタをこつこつ載せてまいります。

2014年09月

前回の写真にうまく入っていませんが、ウェストミンスター宮殿の手前はあのテムズ川
(the River Thames)が流れています。

テムズといえば、「Dynamo」という名前で活躍しているイギリスのマジシャンが、この川の
上を歩くパフォーマンスをやっていたのを思い出しました。
(You Tubeで、「Thames walking」などと検索すれば見れます)
国会を横目にして、綱渡りをするように川を歩く男の姿はシュールそのもの・・・。
あれはどうやってたんでしょうね??

さて、イギリスの国会議員のことを英語で、「Member of Parliament」といいます。
略して「MP」。

選挙のシステムは日本よりもシンプルで、イギリス全土を650のエリアに区切り、各選挙区
から一人のMPが選ばれます。いわゆる小選挙区制というやつですね。
(日本の比例代表にウンザリした時は、こっちの方がいいんじゃないかと思ってしまいますが)

二院制であるところはもちろん同じ。
House of Commons」が衆議院(下院)、「House of Lords」が参議院(上院)にあたり、
下院が暴走しないように、上院がニラミをきかせるわけです。

日本と違うのは、国民の選挙で選ばれるのが、「House of Commons」のメンバーだけである
というところです。その分「House of Lords」の力というのはそこまで強くはありません。

日本では衆議院選挙のことを指して「総選挙」といいますが、イギリスではそもそも「参議院選挙」
にあたるものが無く、「総選挙」=「House of CommonsのMPを選ぶ選挙」となります。

議員はどこかの政党(party)に所属していて、過半数の議席を取った政党が与党になり、
その与党のトップが首相になるところは、日本と同じですね。

■MP(国会議員)
■House of Commons(下院)、House of Lords(上院) ※イギリスでの呼び方
■constituency(選挙区)
■party, political party(政党)




スコットランドの住民投票も終わり、イギリスもとりあえず内側の火種が一つ片付いたという感じです。外を見ると、まだ頭は痛いでしょうが・・。
地区ごとの結果をみると、首都エジンバラ、アバディーンといった金融の街では、やはり反対派が差をつけて勝利していましたね。

パーセンテージで最も独立派が多かった(57.35%)のは、ダンディー(Dundee)というエリア。
ここは薬学、ライフサイエンス産業が世界的にも有名だと聞いたことがありますが、UK政府から研究の補助金も出ているはずです。なぜYes派がここまで強かったのか、これはちょっとよくわかりませんね。

そして、今回投票率が最も低かったエリアは、グラスゴーとダンディー。どちらもYes派が勝利した地区です。このあたりは平日実施が影響したのでしょうか??
また年金資産の将来に不安を感じてか、平均年齢の高いエリアほど保守的だっというデータも出ていましたね。


さて、スコットランドのトピックスの流れで、少しイギリスの政治のキホンについて、ご紹介できればと思います。

イギリスの政治のシステムは日本とよく似ています。
議員内閣制」というとカタイ言葉ですが、要は国会議員(与党)の中から内閣のメンバーを選ぶ仕組みです。これは日本と同じですね。
ルールを作る側(国会)と運用する側(内閣)がそれなりに協調できるので、スピード面ではメリットがあると言えるでしょう。
アメリカはこれと違って、行政のトップである大統領を国民が直接選挙で選びます。国会との牽制が効くと言えば聞こえは良いですが、時には壁にもなり得るので、一長一短です。


既にご紹介したとおり、イギリスの国会議事堂は、ロンドンの中心部「ウェストミンスター」というところにあります。一度は何かで見たことがある風景ではないでしょうか?
IMG_0003


右側のクロックタワーがいわゆる「ビッグベン」で、隣の立派な建物が国会である「ウェストミンスター宮殿」です。ビッグベンは傾いているように見えますが、これ実際に少しずつ傾いているらしいのです。
(あと私の撮影の下手さもあります)

すみません、続きは次回で。

■Parliament(国会)、Westminster Palace(ウェストミンスター宮殿)
■tilt, lean(傾く)



32の投票区で結果がでそろいました。(投票率85%)
独立派:1,617,989 (44.7%) 反対派:2,001,926 (55.3%)

引き続きスコットランドはイギリスの中に留まることとなりました。
特に企業サイドはホッとしたというところでしょう。

昨晩は遅くまでテレビを観ていましたが、確実さ(certainty)を重んじるということで、
出口調査のデータはまったく出てきませんでした。小さい地区から開票結果が発表
されていって、その度に双方サポーターから歓声があがり、また次の発表まで出演者
で討論が始まるという繰り返し・・・。さすがに途中で寝てしまいました。

スコットランド最大の都市、グラスゴー(Glasgow)では独立派が勝利。
それでも期待したほどの差をつけることはできず、他のほとんど地区でも僅差で敗れ、
終わってみれば事前予想に近い形となりました。

とりあえず10回続けてみましたこのシリーズ、読んでくださった方、ありがとうございました。

でももしスコットランドが独立していたら、ロンドンからエジンバラに行くのにもパスポートが
必要になっていたのですかね?飛行機で1時間半ほど、東京から北海道に行く感覚なの
ですが・・・。

今夜のイギリスは、さすがに朝まで生テレビ状態。
投票率(turnout)の高さは目を見張るもので、各地区で80%、90%という数字が当たり前のように
出てきています。
一方BBCなど、主要メディアは出口調査の結果を出さず、今回はひたすら確実な開票を待つという
スタンスですから、今の時点では出てくる数字は投票率ばかり。

日本のメディアが、「大手調査会社が出口調査でYes派46、No派54」などと出し始めていますが、
どうなんでしょうね。2,000人弱を対象にした調査であることは、あまり伝えられてないような気が
しますが・・・。世論調査にしろ、出口調査にしろ、サンプル数などたかだか知れていますから、
今回のように投票者が多く、投票者の年齢差も大きく、地区によってもどちらを支持するか偏り
のあるvoteでの小規模出口調査など本当にただの参考でしかありませんね。

反対派が多数となることを予測しつつも、今回16歳に投票の権利を引き下げたこと、平日に実施
したことなどは明らかにNo派には不利な条件であり、このあたりは最後まで不気味です。
そう考えると、ブックメーカーが出していた20%の独立確率というのは、やっぱり妙な説得力がある
んですよね。

■exit poll(出口調査)

まだ起きている余力があれば、頑張ってアップデートいたします。

ちょっと意外ですが、イギリスは中堅どころの産油国です。
イギリスから北東に広がる「北海」に油田があって、もしスコットランドが独立すれば、
この便益のほとんどは彼らのものとなります。

まだまだオイルは潤沢にあって心配無用と言う人、これ以上は採掘困難な場所にあって
収入は減る一方だと言う人、いろいろいます。
BBCをみると、既に6割以上を採掘していて、30~40年で無くなるというデータもあります。
これは正直誰にもわかりません。

独立派を率いるアレックス・サモンド。見た目は困り眉の親しみやすそうなオジサンですが、
元々RBS(Royal Bank of Scotland)で原油のアナリストまでやっていた人です。
(しかも英首相デイビッド・キャメロンが学生をやっていた頃に)
ホンネはいざ知らず、当然独立派としてはオイルの未来は明るいとしか言いません。

「先行き透明」なことなどあり得ないのですが、今回の独立問題に関しては不確かなリスクが
大きすぎます。
通貨に始まり、原油の未来、国の負債、経済・ビジネスへの影響、EU加盟etc・・・。
決選日が近づくにつれて、双方メディアへの露出が増えてましたが、その勢いとは裏腹に
現実的な問題について追及されると、独立派の答えはちょっと苦しそうでしたね。

■oil revenue(原油からの収入)、oil reserve(原油の埋蔵量)
■extract(採掘する)、extraction(採掘)


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