前回の続きです。

この手の番組の何が面白いかというと、今までほとんど意識しなかった「外から見た日本」にあらためて注目させられるところです。

例えば、お寿司はもともと江戸時代のスナック的な存在だったとか、「カリフォルニア巻き」(California roll)は、カリフォルニアのホテルで働いていた日本人が考案したもので、脂の乗ったトロ(tuna belly)が口に合わないアメリカ人のためにアボカドを使い、海苔(seaweed)がダメなアメリカ人のために、わざわざ内側に巻き込むという創意工夫があって生まれたものだとか、今まで自分で調べようともしなかったことです。


あと話題が身近なだけに、英語の勉強にももってこいでしょう。

その昔・・・、「ニギリってのはねえ、まず横にしてから食べるもんだよ!」と鮨屋の頑固オヤジに怒られながら作法を教わったことがあります。つまり握り(Nigiri)というのは、まずコテンと横に傾けてから、そのままネタの端っこにむらさき(醤油)をちょっとだけ付けて食べよ、ということなのですが、意外にこういうのが英語でちゃんと言えなかったりするものです。

番組を観ていると、案内役の女性が、
「When you put it in your mouth, put it sideways」(口に入れる時に、横にするのよ)と解説。
口の中でネタとシャリがより良い感じでミックスされるからだとのことで、横にするにはそういう理由もあったのかと新発見でした。

これがもし、既に置かれている握りを「横に倒す」のであれば、「turn it sideways」でしょうかね。

醤油はもちろん「soy sauce」、ガリは普通に「ginger」、イクラは「salmon roe」、ワサビは「Japanese horseradish」ですが「wasabi」でもOK。
あと「大将」は「Sushi master」と呼ばれていたのがちょっとおもしろかったですね。


さて、イギリスにも回転寿司(conveyor belt sushi bar)のお店がちゃんとあります。

私が日本にいた頃にたまたま観た番組で、イギリスの回転寿司マーケットをねらうべく、日本の回転寿司が進出しようとしたものの、結局採算が厳しそうでやめたとか、確かそういうのを取り上げていたのを思い出します。

リーズナブルな値段で、たくさんの人に食べてもらいたいというコンセプトの回転寿司にとっての悩みのタネは、やはり魚のコスト。人気のあるネタほど乱獲が進みやすく、お寿司が「Sushi」として世界中に広まれば広まるほど、そのスピードにも拍車がかかります。

そこで生まれるのが「代替魚」(alternative fish)の発想で、ホントは違う魚なんだけれど、味がよく似ているし安いので、代わりに使おうというものです。

イギリスではその一つが「ザリガニ」(crayfish)。
日本人からするとエーッと思うのですが、イギリスではレストランのメニューに登場したり、カフェのサラダに入っていたりと、別にゲテモノ的な印象は特になく、ごく普通の食材と言っていいでしょう。

ここでは高いエビの代わりとして使うのが目的で、ボイルして中の身を細かくほぐし、臭みを消すべく、マヨネーズや七味などとよく和えて、軍艦巻きのようにして商品化に励む様子を見た覚えがあります。(今でもやっているのかわかりませんが)

このイギリス回転寿司の巨人というのが、「Yo!Sushi」で、私も一回だけ挑戦したことがあります。
名前と見た目のダブルな怪しさとは裏腹に、無難にサーモンとか、マグロの赤身とかを食べる分にはまあ大丈夫。。。イギリス人が食べる「Sushi」を体験してみるのも面白いかもしれませんが、せっかくのイギリス滞在の中、無理して行くこともなく、別にオススメはいたしません。

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■お寿司(Sushi) ※握りは「Nigiri」、巻き物は「Maki」ですが、これもやはり日本通の人にしか通じません。
■海苔(Nori, seaweed) ※これも同じく、まだまだ「Nori」としての知名度はいまひとつ。
■代替魚(alternative fish)