イギリスと日本の国会議員の収入をざっと比べてみましょう。

2014年度のイギリスの議員のお給料(salary)は、年間67,060ポンド
円に直すと、大体1千万円ぐらいでしょうか。

これに加えて、交通費、滞在費、スタッフの人件費など、政治活動で実際に使用したものについては、
経費(expense)として請求可能。
ただし中身は、前回ご紹介した「IPSA」という独立機関にチェックされて、ウェブ上で公開されます。
※「IPSA」についてはこちら⇒ 経費スキャンダル -again and again-


一方日本を見てみますと・・・。

◆基本給として月額129万4千円
◆「期末手当」という名のボーナスが500~600万円程度

合わせて年収は大体2千万円といったところでしょうか。
この時点で既にイギリスの議員の2倍もらっています。

さらに、「文書通信交通滞在費」という名目で、月額100万円の支給。よって年間1,200万円。
(ネーミングもすごいですけど、「100」というのが何かこう・・・、いかにもな感じですね。)

名前のとおり、この中から普段の活動費を使っていくわけですが、もし余ったとしても課税されないので、
使わなければまるまる手元に残せることになります。
そして、どれだけ純粋に使われて、どれだけ議員の財布に残ったのか、私たちが知ることはできません。

また、月額100万円を受け取っていながら、なぜか電車や飛行機のチケットなどが別途支給されていますし、
立派な議員宿舎だって用意されているわけですから、ダブルカウント感は否めません。

ちなみにイギリスで公開されている議員別のデータから交通費・滞在費の一人あたり平均を出してみると、
年間2万ポンド(約350万円)の中に十分収まってます。わざわざ数字を持ち出すまでもなく、一人につき年間
1,200万円も要らないでしょうね。

もちろん議員の場合、本来の責任の大きさと、会社員のような終身雇用(lifetime employment)がないこと
を考えれば、多少優遇されるのは仕方ありません。
しかし今の日本のやり方ではあまりにも筋が通らず、ここはイギリス流に、
①使った分だけ請求 ②独立した機関がチェック ③データ公開 を徹底してからの優遇にしてほしいもの
です。


さて、日本で出てくる経済指標もぱっとしない中、それでも消費税増を押し切って決めるかどうかという大事な
局面ですが、どうなるんでしょうね。
賃金は上がらないのに物価は上がり、税金も上がる。それでも「仕方ない」で多くの人が我慢してきている
中でのスキャンダルですから、10%への増税は国民感情的に許せなくなったという部分もあるでしょう。

小渕氏の一件で得をするのは与党を攻撃できる野党ですが、かといって今のザルのようなチェック体制が
イギリスのように生まれ変わるとも思えませんし、むしろ責任追及で国会にムダな時間が生まれて、進める
べき法案が後ろ倒しになり、それが税金の機会ロスになり・・・、結局損をするのは国民です。

■travel expense(交通費)、accommodation expense(滞在費)
■allowance (手当)
■sales tax, consumption tax(消費税)