せっかくイギリスまで行くからには、ついでにフランスも・・・という方は多いのではないでしょうか?
ヒースローからシャルル・ド・ゴールまで飛んでもいいのですが、やはり「Eurostar」(ユーロスター)
という国際列車に乗った方がずっと便利です。
ロンドンからパリ、さらにブリュッセルと、美食の国・ベルギーにも2時間ちょっとで行ける優れもの。

飛行機とは違って、30分前までにチェックインすればよいので時間にムダがありませんし、
セキュリティも液体物をわざわざ取り出さなくていいですし、新幹線に近い感覚で乗れるので、とても
ラクなのです。


さて、このユーロスターというのは、電車の名前であり、また会社の名前でもあります。
フランスとベルギーの国鉄がそれぞれ55%、5%の株を、残り40%はイギリス政府がもっていると
いう「インターナショナル国営企業」といったところ。
その便利さから利用者数も利益も順調に伸び、配当(dividend)も出せるようになるまで成長しました。

そんな風に価値が上がってきたこの株式を、イギリス政府が民間に売却するということでニュースに
なってましたね。

政府の資産を売ってしまって、少しでも借金(debt)を返していこうという、財政問題への取り組みの
一環ということです。この話は以前から出ていたのですが、来年5月の総選挙までには済ませてしまい、
何か成果を見せたいというところなのでしょう。


このニュースで思い出すのが、ちょうど1年ぐらい前にイギリス政府が実施した、「Royal Mail」と
いう郵便会社の株式売り出しです。(イギリス版・郵政民営化の最終ステップ)

当時議論になったのが、その価格。
市場デビューする時の売り出し価格をあまり高く設定すると買い手がつきませんし、あまり安く
設定すると売り手にメリットがありませんので、会社の価値に見合った程よい価格をつけないと
いけないわけです。

イギリス政府は「330p」と値付け。(※pはペンス)
しかしいざ蓋を開けてみると、買いが集まり400pオーバーに。それから数カ月、500p、600pと
上がってくるにつれて、「最初の価格が安すぎたんじゃないか!?」「国の財産を安売りしたんじゃ
ないか!?」と批判する人たちも増えました。

その後ピークを打った後は、株価はズルズルと下がり、今日の時点では420pほど。
この先どうなるかはわかりませんが、日本のように保険・銀行などの金融事業もなく、基本的に
郵便・小包だけの会社ですから、そんなに期待が膨らむ株でもありません。
そう考えれば最初の価格もリーズナブルな範囲だったんじゃないかと思えます。

そして次に控えるこの「ユーロスター株」。
これは入札(bid)で買い手を募るだけなので、Royal Mailとはやり方が違いますが、また同じような
議論は出てきそうです。


■IPO, Initial Public Offering (新規株式公開)
■privatisation, privatization (民営化)