同じトピックスばかりで申し訳ないですが、めったにないイベントですので、もうちょっと
続けてウォッチしてみたいと思います。

Financial Timesが実施した調査によると、アンケートに協力したスコットランド大手企業
のうち85%が、もしも独立が決まった時にはイングランドへの移転を検討するだろうと回答
したそうです。
確かに民間企業にとってみれば、独立の大きなメリットはこれといって無さそうなんですよね。
むしろ目につくのは経済的なリスクばかり。

特に銀行にとっては深刻です。
仮に独立したとしても、いきなりスコットランド独自の通貨が生まれるわけではありませんが、
スコットランドの銀行にお金を預けている資産家にとってみれば、「今イギリスポンドで持って
いる資産が、いずれ価値が目減りするかもしれない!」と不安になるでしょう。
どんどん不安が大きくなり、やがてイングランドの銀行にお金を移し始めるかもしれません。
これは「お金の逃避」であり、英語で「capital flight」と呼ばれます。
今の時点では、まだまだ見極めムードであり、大規模なcapital flightは起きていないようでは
ありますが・・・。

有権者の約10%はまだYesかNoか決めかねているとのデータも出ていて、接戦の中、
これらの浮動票が勝負のカギを握りそうです。

■capital flight (お金の逃避)
■win around floating voters (まだ決めていない投票者たちを味方につける、浮動票を獲得する)